2007/02/20

「陶工房」の執筆にあたって

「陶工房」2月20日号がいよいよ発売される。
「陶工房」の執筆を昨年7月に依頼されて半年以上が経つ。思いもかけない依頼だったが何とかここまで来たかなと思いつつも、これでよいのだろうかと考えさせられる。
2月20日号では、韓国から来た陶工たちのことに少し触れた。その一文を韓国の方に見せたところ、お叱りの言葉を受けた。韓国人の陶工は日本に来たのではなく、拉致されてつれてこられ幽閉されて作業に従事させられたのだということなのだ。
確かに私たちは北朝鮮に拉致された日本人のことばかり考え話題にするが、日本人こそ朝鮮半島から多くの人を拉致し仕事に従事させている事実を忘れ去っている。安土桃山時代には豊臣秀吉が、第二次世界大戦を前後して多くの朝鮮半島に住んでいた人々を武力をもって拉致してきた。今現在も在日韓国人、朝鮮人の方々が日本には多くいる。そして日本経済や文化を支えている。文禄・慶長の役において連れてこられた陶工たちの子孫は、現在も日本で活躍している。また、韓国の窯産地の復興を手助けした。驚くべき歴史だ。驚くべき朝鮮半島の人々。私は、とてもすばらしいと思う。
そして悲しい歴史をこれからも正しく伝えていきたい。そして謝罪するべきは謝罪しなければいけないのだと思う。
次号ではそのことに少し触れたいと思う。日本の陶芸文化は朝鮮半島のたくましい人々によって支えられてきたことを書きたいと考えている。

0 件のコメント: